Sさんからの返信メールはこのようなものでした。
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四谷でご紹介出来る物件は非常に少なく、ご予算に関係なく
1年間で1件~2件ご紹介出来るか出来ないかという場所となります。
私と致しましては、頑張って探しますと元気良く言いたいのですが、
経験上のお話をさせて頂きますと、先日ご検討された2件の物件(※)は
今まであまり見た事が無い非常に特殊な物件でしたので、
今後何年か待てばいつか出ますとは正直言えません。
ブランドのある【四ツ谷】に戸建を購入されるという希望は
強いかと思われますが、どうしても限定される理由が無く
何年も待たれるのは正直なお話でお奨めできません。
ご希望を壊すようなお話をしてしまい申し訳御座いません。
先日お会いさせて頂き、なんとかバード様に最良のご提案を
させて頂ければと強く思いましたので、正直なお話をさせて頂きました。
今後も物件は一生懸命探させて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。
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※J社の客寄せパンダ物件など
最初こそ「うわっ、諭されちゃったよ!」とビックリはしましたが、 改めて読み返してみると、 メールに変なもの(売りつけたい、説得したい的なもの)が感じられませんでした。 しかもそれまで断れば素直に引いていた態度から、「どうやらSさん的に、これはかなり良い物件だと認識しているらしい」 と感じたこともあり、
「確かにそうだ。ちょっと四ツ谷に拘り過ぎていた」
と素直に納得しました
嗚呼、初対面で「Sさんはやり手だ 」と感じた理由には、このようなSさんの姿勢・人柄も含めてだったんですよね。
「これは決めさせるべき案件」と見極める眼。上品で礼儀正しい態度から、ここぞというとき開く大胆さ・情熱。誠実さに裏付けられた押しの強さ・・・。
(不動産には)素人娘のバードは、(不動産には)百戦錬磨のSさんのしなやかな指に絡めとられ、(四ツ谷じゃないと)「嫌よ」と拒絶したこの唇で(電話して)、まんまと(物件を見る日時の)約束を交わしてしまいました。