一方、バード夫に「話さなくていいから」と止められており、ただただ黙って隣にいたバード。
最初はもう恐くて不安で死にそうだったのですが・・・。
実際に大家さんと対峙している間に、なんでしょうか、あまり恐くなくなってしまったんですよね。
だって細身の老人ですから・・・。あの、変な話、「もし暴力をふるってきても、アタイが勝てるな」と感じてしまったのです。やはり人への恐怖心には肉体的なものが含まれているみたいですね。
だって細身の老人ですから・・・。あの、変な話、「もし暴力をふるってきても、アタイが勝てるな」と感じてしまったのです。やはり人への恐怖心には肉体的なものが含まれているみたいですね。
あと、バード夫とのやり取りを見て、
「相手を尊重する姿勢がない。人から奪うことしか考えていないから、これ以上話しても無駄だ」
「狂気はないし、下心もない。ただ単純に、怒鳴ればなんとかなると思っているっぽい」
「おそらく、今後スルーしても、怒鳴る以上のことはできなさそう・・・」
などと感じていました(もちろんその場では、薄々、です。このように明確に認識したのは、記事を書きながらです)。
「相手を尊重する姿勢がない。人から奪うことしか考えていないから、これ以上話しても無駄だ」
「狂気はないし、下心もない。ただ単純に、怒鳴ればなんとかなると思っているっぽい」
「おそらく、今後スルーしても、怒鳴る以上のことはできなさそう・・・」
などと感じていました(もちろんその場では、薄々、です。このように明確に認識したのは、記事を書きながらです)。
するとスーッと恐怖心が消えて、なんか冷静になってしまいました。
隣で矢面に立ってくれているバード夫が大声を出したので、「ああ、バード夫も、もう理解してもらおうという考えは捨てたんだな」と分かったので、
「バード夫。夜だから。周辺住民さんに迷惑がかかるから。」
と騒ぐのを止めて、大家さんの方を見て、
「あのー・・・塔屋も壊しませんし、工事は続けますから。だって、こちらに落ち度はないですし」
と話しかけました。
「あのー・・・塔屋も壊しませんし、工事は続けますから。だって、こちらに落ち度はないですし」
と話しかけました。
ずっと伏し目がちで黙っていたバードが急に話しかけたので、大家さんはちょっとたじろいだ感じがありましたが、いまいちバードの方を見ません。おそらく「女なんか相手にせん」と思ってそうでした。相変わらずバード夫に向かって「壊せ!」と命令してきますが、そのたびにバードが
「あの、塔屋をなくしてほしいというご希望は良く分かりました。でも・・・、うーん・・・、こちらに問題はないですからね。現実的にも工事をやめることはできないですし。いやー・・・、やっぱり、このまま塔屋は壊しませんし、工事をやめることも絶対にないですね。」
と、「今は雨ですねェ。」と情報を伝えるかのような淡々とした口調で伝え続けました。だってほんと事実ですから。
するとバード夫も落ち着いて、「すみませんが、塔屋は解体しないし、工事も中止することはできませんので」と一貫して答え続けました。
こうして、大家さんが声を荒げてきても、二人とも「いや、工事は続けます。」と拒否していたところ、とうとう大家さんが
こうして、大家さんが声を荒げてきても、二人とも「いや、工事は続けます。」と拒否していたところ、とうとう大家さんが
「ふざけるな!」
と言って、フェンスの上から菓子折を投げつけてきました。そして
「バカもんが!!!」
と捨て台詞を吐いて、家の中に帰って行ってしまわれました。
大家さんに外照明を消されてしまったので、再び、雨の降る、暗く静かな住宅街に取り残されたバード夫婦。
二人ともしばし沈黙・・・。
二人ともしばし沈黙・・・。
足元には、雨と泥で汚れた菓子折。
「帰ろうか・・・」とバード夫が言いました。
バードも、「そうだね」と言って、汚れた菓子折を拾いました。
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ちなみに「狂気はない」というのは重要ポイントでした。狂気がある人だったら、かなり絶望的ですよね。
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ちなみに「狂気はない」というのは重要ポイントでした。狂気がある人だったら、かなり絶望的ですよね。