いや~、ハッハッハ。泣きっ面にハチとは、まさにこのことですわ~。


いつものごとく尾崎さんから。

「あの、東側隣家の方からも窓のことでご依頼がありまして・・・。隣家の窓とかち合う窓は配慮をお願いします、とのことでした」


ガーーーーン・・・。


でも尾崎さん曰く、「でも東側隣家の奥様が、"すみませんが、私達も建てる際に隣家の方から窓についてご要望を受けましたので・・・"とおっしゃっていました」とのこと。


東側窓は、例の階段窓です。小さめの横長窓に豆電球照明を置いて、常夜灯のように階段を点すという、魂が震える壮大な夢をありありと描いてしまっていたバードには、この期に及んで型ガラスに変更するなどとは・・・やっぱりっ・・・やっぱりできないっ・・・!!


ということで、「かち合う窓2枚には、入居前にフィルムを貼っておきます」とお伝えいただきました。


でもね、西側大家さんも、東側隣家さんも、先方が「ダメダメ! どーーーしてもフィルムだけじゃ嫌!型ガラスにしてもらわないと!!」とおっしゃるなら、泣く泣く型ガラスにするつもりでしたよ。こちとらパツパツの距離の隣家に越してくる新参者ですし、「透明ガラスじゃなきゃ嫌だあ」というのもバードの個人的な趣向・ワガママですからね・・・。
(ちなみに西側大家さんはそのような具体的なことは何も言わず、「窓ガー」「太陽光ガー」とただただ尾崎さんに言ってくるとのこと)


しかしここまで続くと、「北側の(私道と駐車場を挟んだ)お向かいさんにも、"お宅のリビングの大きな窓が我が家のリビングとお見合い状態なので、型ガラスにしてください"とか言われるんじゃなかろうか・・・」と思えてきました。だって絶対良い思いはしていないだろうし。。。


パツパツの住宅密集地にある現場を後にして、長時間電車に揺られ、慣れ親しんだトカイナカへと帰る。


季節は秋。

誰が開けたか・・・。わずかに開いた電車の窓から、虫の音が次から次へと通り過ぎてゆくのが分かります。

駅を重ねるごとに、少なくなってゆく乗客。

ドア横のシルバーシートを独り占めしながら、

「リビングの掃出窓が型ガラスになったら・・・辛いなあ・・・」
「やっぱり狭小地に建てるってことは、無理があるんだなあ・・・」
「排気口は配慮したけど、窓のことを言われるなんて全く予想していなかったな・・・」
「窓が型ガラスなんて・・・もう設計のコンセプトから崩壊じゃん・・・」

などと、ボーッと考えておりました。いやー・・・、あの頃は本当に辛かったですね。


でも落ち着いたら、「東側隣家からのご要望は、常識の範囲内だ。それに"うちも隣家に言われたので"という奥様のお言葉には、こちらへの配慮も感じられるし」と思えてきました。それと同時に、「一軒アパートを隔てて、さらに私道も挟んだ先になる本地主さんが要望を言ってくるのは、ちょっとやり過ぎだと思う」と考えるようになりました。


その後しばらく、尾崎さんからこの件の報告はありませんでした。

でも「これで収まるとは思えない・・・」と、心の片隅にビクビクした気持ちを抱えながら、気を張りつめて過ごしておりました。


※「隣家トラブル」シリーズの続きは、またしばらく後になります。


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「建売住宅だったら、こういう建築中のゴタゴタを経験しないで住めるんだなあ」としみじみ思いました。
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