さておかげさまで地鎮祭も滞りなく終え、これから工事でいろいろご迷惑をおかけするであろう近隣の方々へ挨拶回りをすることに。


ああ、これだよ、これ!
設計中から気が重かった一大イヴェントだよ!!


発声・発言が上手くゆかないであろうことは100%予想できていたので、「もしお会いできたとしても、ご不在時に投函するために準備していた挨拶状も一緒にお渡ししてしまおう。情報は全て挨拶状に明記してあるし」と思ったら、ちょっと気が楽になりました。


さて一軒目! 保奈美ハウスAがターゲットに!!


尾崎さん・バード夫婦の3名で玄関前まで行き、バード夫がピンポンに指を伸ばしましたが・・・。やはりコミュ障気味のバード夫、なかなか指が動かせずしばし硬直・・・。後ろを振りむいて「き、緊張しちゃって・・・デュフデュフ」と苦笑いするバード夫を見かねて、尾崎さんがサラッと「あ、じゃあ、僕が押しましょうか?」と。「お、お願いします・・・デュフデュフ」と尾崎さんと入れ替わるバード夫。妻としてはちょっと情けないと思いつつも、自分はそれ以上にひどいという自覚があるので同情しかありません。

バード夫と入れ替わるやすぐにピンポンを押す尾崎さん。「はーい」という女性の応答に対し、ハキハキと大きな声量にて「あ、こんにちは! 今度そこのバード邸の新築工事をやらせていただきますK工務店と申します!ご挨拶に伺いました!」と、まるで夏の小川に笹の葉が流れてゆくがごとくの淀みなさ。

出てこられたのは、薬師丸ひろ子様の若い頃を思わせる、可憐だけど芯の強そうな瞳をお持ちの若奥様。腕にはぷくぷくとした赤ちゃんが。その後ろには若旦那さん。

尾崎さんが開いてくれた場にそそくさと便乗し、着工の挨拶をするバード夫に、手土産を押し付けるバード。二人ともデュフデュフして、要件が済むと、そそくさと後ろに後ずさり。バードのこの日の目標は「余計なことは口走らない」だったので、自分としては「イメージトレーニングの甲斐があった」と自負しております。


しかも保奈美ハウスAへの挨拶が終わったところで、保奈美ハウスBから(自動車で出かけようと)奥様が出てこられました! ナイスタイミング!

この奥様はおそらくバードより年上。美魔女というイメージ。相変わらず頑張ってデュフデュフ挨拶するバード夫婦に対し、「ああ・・・そうですか・・・はあ・・・」とまったく頑張らない素の態度。「ベッドサイドのレースィーなカーテンから入り込む陽に抵抗し、髪をかき上げる起き抜けの美魔女」という映像が浮かびました。スッピンでけだるい雰囲気がエッチ。
(引越後、化粧されて出かけるお顔を拝見したら、やっぱりとても美人様でいらっしゃいました)


その後、地主さん・地主奥様にもご挨拶し(サバけた明るいご夫婦でした。でも金持ち特有の堂々とした雰囲気があった)、南隣家にも参りましたが、ご不在で、郵便物がポストから大量にはみ出してベラベラになっているのを見るに、空き家なのかなあと思いました。

最後に西アパートにもポスティング。悪いことをしているわけではないと頭では分かっていても、どうも他人様の所有地に挨拶もなく立ち入るのは、非常に居心地が悪いものですね。(なぜか)息を止めてポスティングして回り、階段を駆け降りてきて、私道に着くと同時に娑婆の空気を吸ってゼーゼーしていました。


尾崎さんのような人だったらまるで呼吸のように何の記憶にも残らないような1時間なのでしょうが、気の弱いバード夫婦は大騒ぎ。緊張の連続でヘトヘトになってしまう1時間でした。


でも地鎮祭に続き、なんとか着工の近隣挨拶も滞りなく済みました!


・・・とこの時は思っていました。

実は「西アパートの大家は地主奥様」というのはバード夫婦の勘違い、というミスを犯していたんですけどね・・・。


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この西アパートの大家さんが・・・(以下省略)。
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