コンサルさん曰く、

「住設機器なども実際に目で見て触った方が良いですよ。積極的でうるさい施主だという印象を持たせる方が良いので、ぜひT社のショールームに行かれたらどうでしょう」

とのこと。

ちょうどTハウスについても説明を聞きたかったので、施工業者のT社のショールームに伺うことにしました 


事前に保奈美から、T社の営業くんを紹介してもらっていました。

T社は、直接施主からの依頼(B to C)も受ける工務店です。しかし今回はR社が依頼主ですので、T社の営業くんは「B to B」部署の方でした

だからでしょうか・・・その営業くん、まだ若い方なのですが、バード夫婦と話し始めるとすぐに、額に汗がにじみ始めました 

事前に保奈美から「うるさい客。断熱・結露・白蟻対策について知りたいとのこと」などと聞いていたのかもしれません。

特にTハウスの説明のところになると、まるで漫画のように汗を吹き出し始めるじゃないですか。。。

B to B部署の営業さんなので、普段の業務上では、設計の説明など求められないのでしょう。Tハウスについてきちんと勉強していないのに、うるさい施主から質疑応答を求められ、えらく緊張したのかもしれません。

異常な発汗量に憐れみを感じてしまい、突っ込みもほどほどに、フォローや笑いを交えつつ説明を促すよう心がけました。


 


営業くんの額から汗が消え始め、態度が柔らかくなったところで、バード夫が聞きました。

「あの、一式見積りというのですか? あの見積書がどうも私達一般人には受け入れがたいのですが・・・。R社とどのような契約の仕方をされているのですか? やはり坪単価で話をつけているのでしょうか?」

営業くん
「そうですね、確かにそう思われるのはごもっともだと思うのですが、業界的にそういうやり方でして・・・。今回はこれこれこういう仕様で、坪単価いくらで、という契約なんです。逆に一から見積もったら、合計額がとても高くなってしまうと思いますよ

バード夫
「それはちょっと困った話ですね・・・。でも我々としてもあの一式見積書ではちょっと・・・。厳密なものではなくても、大体でも良いので、なんとか詳細見積書をいただきたいのですがねー」

営業くん
「うーん。。。保奈美さんと相談してみますね」

バード夫
「R社から我々に提示されている坪単価はご存知ですか? 御社とR社ではいくらで契約しているのか知りたいのですが、無理ですかね(笑)」

営業くん
「それはちょっとできないですね(笑)。あと保奈美さんからバード夫婦さんにいくらで提示されているのか、こちらは存じておりません


なんかこの関係性に違和感。。。なんでうちの家なのに、こんな風に情報を秘密にされないといけないの? うちの家じゃなくて、R社の家みたい 


バード
「最初R社さんは別の工務店さんを検討されてましたが、最終的に御社に決まりましたよね? 今回御社に決まった理由は何でしょうか?」

営業くん
「その工務店さんの話は聞いておりませんが、そうですねー・・・、うちは坪単価の割に、標準仕様が豪華なんですよ。私は前職も同じ仕事していたのですが、T社に転職してきたとき、"え、ここまで付くの?"って驚いたんですよ。例えば、今回の坪単価だと、他の工務店では絶対に食洗器は付かないですね!」


でもR社がたんまり上乗せしてるから、あの見積額なんでしょ。。。
いくらT社が安く提供してくれたって、R社が儲かるだけじゃん。。。


せっかく営業くんに付き合ってもらったのですが、バード夫婦が「このまま素直にR社とT社に建ててもらおう」という気持ちになることはありませんでした。

むしろ話の中で、「照明の数も標準で決められている」ということも初めて知ってしまい、

無邪気にHOUSECOを眺めていた頃、

「そうだ! もし意匠建築家さんに設計をお願いするときは、"ランプの点る家"というテーマで設計してもらおう!

などと考えていたほど照明好きだったバードには、さらに萎える結果になりました。。。