バード夫が、バードに言い渡しました。
「叶ったもの、叶わなかったもののリストを作って」

そして言われた通りにバードがまとめたものが以下です。

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◆叶ったもの

・間取り
・立地(西新宿・駅近・整形地・大通りから奥まっている)
・壁紙/床の色
・延床100㎡以上
・ルーフバルコニー
・引き戸を多用

◆叶わなかったもの

・ゆっくり設計
・注文住宅
  ・スタイリッシュな外観デザイン
  ・テーマ/情緒/ストーリー等のある設計デザイン
  ・プロならではの提案(ほぼこちらからの提案だった)
  ・自由な室内収納
  ・好きなメーカーの住宅設備機器
  ・施主支給
・構造材の種類・太さなど(白蟻対策も)
・○○工法
・対等な約款/契約書
・相見積り
・明確な詳細見積書を見ながらの細かい意思決定(窓の枚数・サイズなど)
・見積りや性能を見ながらの耐震等級の意思決定
・職人気質をもった大工さんによる仕事
・リビングとバルコニーの間に立ち上がりがない設計
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上記のような叶わぬことばかりだった家造りで、この見積金額。
 
最終見積書

仕様の水準から判断して、2300万円もかかるとは思えない。

R社 → T社 → 孫請け工務店 (→ 日当大工?)

という構造から、3社分の利益が乗っけられてこの金額になっているのは明白です。ROIにうるさいバード夫婦としては、ここはどうしても気になりました。


 


バード夫は、そもそも土地にしか興味なく、例の外観図を見させられても、「こんなもんかな」ぐらいにしか感じなかったそうです。でも例の手すりI型以降、バードが魂の抜かれた状態になってしまったことに、「これはまずいな」と感じていたとのこと。


まだ独身の頃、「人を養うなんて荷が重い。俺は楽しむために付き合ってる」と言っていたバード夫。

あれから同棲を経て、結婚し、早5年。

諸事情あり、多大なトラブルを抱えてしまったバードを、大変な苦しみのなか、見捨てず愛し続けてくれたバード夫は、いつしか

「バードが喜んではしゃいでいる様子を見るのが生きがい」

と言ってくれるような男性に変わっていました。
(おかげさまで、今ではトラブルも半ば解決して、平穏な日々です)

そもそも上物に興味のなかったバード夫。地縁ある、善き想い出残るこの土地を手放すのは身を切られるようにつらかったことでしょう。

だけど、バードがまとめた「叶わなかったことリスト」を見て、バード夫はこう言ってくれました。
 

「R社に2000万まで値引きするように要求しよう。
 
もしR社がそこまでしてくれるなら、こちらも腹を括ろう。
 
そして、もしR社が断ったら・・・、

あの土地は・・・諦めよう・・・」


バードも、バード夫の目を見つめ、頷きました。


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を入れる場所がなかった・・・
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